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住民異動届

引越しにより住所が変わったら、さまざまなサービスを提供する事業者に住所の変更を伝える必要があります。住所変更をしないと多くの問題が起こるため、引越しの際には必ず各サービス事業者に対して住所変更の手続きを行いましょう。この記事では、引越し時に住所変更が必要なものと変更しなかったときに起こる問題を紹介します。

引越しの際に住所変更するもの

引越しに伴いさまざまな場面で住所変更の手続きが必要です。大変なのは引越しの前後のみですので、できるだけ早く、漏れがないように済ませていきましょう。

住民票

住民票(住民基本台帳)は、氏名や生年月日、性別、住所、世帯主との続柄を記録することによって、国民健康保険や国民年金などの各種行政サービスを受けられる重要な書類です。引越しによって住所が変わった場合は、速やかに住民票の住所変更手続きを行わなければなりません。

ほかの市区町村に引っ越す場合は、旧住所の市区町村の自治体にて引越し前に転出届を提出し、転出証明書を受け取ります。引越しが完了したら、新住所の市区町村の自治体にて引越し完了日から14日以内に転出証明書を添えて転入届を提出しましょう。一方、同一の市区町村内で引越しをする場合は、引越し完了日から14日以内に転居届を提出します。

転出届・転居届の手続きの際に必要なものは以下のとおりです。

  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 印鑑
  • マイナンバーカード又は住民基本台帳カード(交付を受けている場合)
  • 国民健康保険証や年金手帳(加入している場合)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

転入届の手続きの際に必要なものは以下のとおりです。

  • 転出証明書
  • 印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • マイナンバーカード又は住民基本台帳カード(交付を受けている場合)
  • 国民健康保険証や年金手帳(加入している場合)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

いずれの場合も、手続きの詳細は管轄の自治体に問い合わせましょう。また、引越し予定日や引越し日などは聞かれることが多いため、すぐに答えられるようにしておくと問い合わせの際もスムーズに進みます。

年金・保険

人によっては、国民年金や国民健康保険の住所変更手続きも行わなければなりません。国民年金は日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人で厚生年金に加入していない人が加入します。マイナンバーと基礎年金番号が紐づいている被保険者であれば住所変更の手続きは不要ですが、紐づいていない場合は自治体に変更届を、または配偶者の勤務先の事業主に「被保険者住所変更届」を提出しましょう。

国民健康保険は、勤務先の健康保険に加入している人やその扶養家族を除き、原則加入する義務があります。国民健康保険の加入者はほかの市区町村から引っ越す場合、旧住所の自治体にて喪失の届出をし、新住所の自治体にて加入手続きが必要です。同一の市区町村内であれば住所変更手続きのみで問題ありません。いずれの手続きも引っ越した日から14日以内が期限のため注意しましょう。喪失の届出に必要なものは以下のとおりです。

  • 国民健康保険被保険者証
  • 印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)

一方、加入手続きの際には以下のものが必要です。

  • 転出証明書
  • 印鑑
  • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)

同一市区町村内での引越しの場合は、喪失の届出に必要なものを持参して、自治体にて住所変更手続きを行いましょう。

免許証

運転免許証の住所変更は運転免許センターまたは新住所を管轄する警察署にて手続きできます。引越しによる住所変更に伴い、車庫証明書や車検証、自動車保険などさまざまな車関係の書類の住所変更が必要なため、漏れがないように注意が必要です。また、普通自動車と軽自動車とで手続きの有無や管轄先が異なる場合があるため、新住所でのルールに従いましょう。

ライフライン

ライフラインである電気・水道・ガスの使用停止・申し込みは、引越し1週間前までには済ませておきましょう。電力自由化によって自分に合った電力会社や契約プランが選べるようになったため、引越しを機に電力会社を見直してみるのも良いかもしれません。申し込みは電話またはインターネットで行います。水道も同様に管轄の水道局に電話またはインターネットで申し込み可能です。ガスはガス会社の立ち会いのもと開栓するため、スケジュールを調整しておきましょう。ガスについても電話やインターネットで申し込めます。

飼い犬

生後91日以上の飼い犬は、居住している市区町村にて登録手続きをする義務があります。これは、狂犬病が発生した場合にその地域において迅速かつ的確に対応するためです。この法律に基づき、引越しをした際は移転先の市区町村にて再度届出をする必要があります。届出を怠った場合は20万円以下の罰金が科される可能性があるため、必ず届け出なければなりません。また、住所変更手続きに加えて、引越し先でも飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせる、鑑札と注射済票を飼い犬に装着するなどの飼い主の義務も果たしましょう。

引越しの際に住所変更しないとどうなる?

引越しに伴う手続きのなかでも、住民票の住所変更は特に重要です。住民票に記載されている住所をもとに送られてくる書類や、その住所でなければ行えない手続きが数多くあるからです。引越し準備や荷ほどきで忙しくても、住民票の住所変更は優先的に行いましょう。

過料を科される

引越しの際に重要な書類の住所変更手続きを怠った場合、過料を科される場合もあるため注意が必要です。飼い犬に関しては前述したとおりですが、ほかにも罰金が科される書類がいくつかあるため、申請期限は遵守しましょう。例えば、住民票は引っ越した日から正当な理由がなく14日以内に手続きをしなければ、5万円の過料に科されることがあります。また、運転免許証の場合は特に期限は設けられていませんが、住所変更の届出を行わなかった場合、2万円の罰金または過料に科される可能性があることを覚えておきましょう。

書類が家に届かない

住民票の住所変更をしなかった場合、公的な書類が家に届かなくなる恐れがあります。また、引越し前に賃貸に住んでいた場合は別の住人に書類が届いてしまい、個人情報が漏れてしまう危険もあるでしょう。国民年金であれば、国民年金保険料の納付書が届かず、気が付かないうちに滞納してしまうかもしれません。重要なお知らせを受け取りそびれないためにも、自分に関わりのあるすべての書類の住所変更手続きをしておきましょう。

選挙の投票ができない

投票用紙を受け取るためには受付用紙が必要です。この用紙は選挙人名簿をもとに選挙管理委員会から送付されますが、名簿自体が住民票をもとに作られているため、住所が異なる場合は新居に届きません。受付用紙が手元にない場合、選挙の投票ができなくなります。

住所変更から選挙人名簿への登録まではおよそ3ヶ月かかります。3ヶ月が経過する前に選挙があった場合は、国政選挙では旧居の住所にて投票するか、不在者投票制度を活用しましょう。不在者投票制度は、旧居の管轄の選挙管理委員会に投票用紙などの必要書類を郵送してもらえる制度です。地方選挙の場合は引越し先により投票の可否が変わります。都道府県選挙では異なる都道府県、市区町村選挙では異なる市区町村に引っ越していると、選挙人名簿に登録されるまで旧住所でも投票できません。

免許証の更新ができない

運転免許証は取得試験や更新の際は住民票のある地域でしか手続きできません。旧住所であれば手続きできますが、新幹線や飛行機の利用が必要な場合は非常に手間がかかるでしょう。運転免許の更新を最寄りの警察署や運転免許センターでスムーズに行うためにも、住民票の住所変更手続きは必ず済ませておく必要があります。また、運転免許の試験を受けられるのは自動車学校卒業後1年以内、更新期間は誕生日を挟んだ前後それぞれ1ヶ月以内に行わなければならないため、期間内に引っ越す場合は特に注意しましょう。

確定申告ができない

住民票の住所変更手続きをしていない場合、新住所では確定申告ができません。確定申告は、個人事業主や副収入がある人など、給料からあらかじめ所得税から天引きされない人が申告・納税する手続きです。対象者であるにも関わらず申告しなかった場合は、延滞税などが科される可能性があります。住民票の住所変更手続きをしないまま手続きを行う場合、旧住所を管轄する税務署まで出向かなければならないため、引っ越し次第、できるだけ早く住民票の住所変更を済ませておくことが重要です。

引っ越しても住所変更が不要な場合

なかには引っ越しても住所変更が不要な場合もありますが、公的な書類の受け取りなどを考慮すると可能であれば手続きをしておいた方が便利でしょう。しかし、旧居が近い、あるいは頻繁に出向くのであれば手続きをしなくても問題ありません。

一時的な居住の場合

引っ越した際は原則として住所変更をしなければなりませんが、一時的な居住の場合は手続きをしなくても問題ない場合があります。例えば、通学のための一人暮らしや、リフォームや建て替え工事の期間中の仮住まいなどの場合です。一時的に住民票と異なる住所に住む場合は、郵便局に転居届を提出して郵便物を転送してもらえるようにしておきましょう。また、住民税は住民票がある市区町村に課税されますが、勤務先に住所変更を申し出ていた場合は二重課税になる可能性があります。従って、勤務先に住民票の住所変更手続きはまだ済んでいないという旨を伝えておくことが重要です。

生活の拠点が変わらない場合

住民票の住所変更手続きをするか否か迷った場合は、生活の拠点を軸に判断しましょう。例えば、大学に通うために一人暮らしをするものの定期的に実家に帰省している場合は、生活拠点が実家となるため、住所変更手続きをしていないからといって法律違反になるとは言い切れません。とはいえ、国民年金の納付書や免許証の更新案内、選挙の案内など、住民票の住所変更手続きを行っていないことで不便に感じることもあるでしょう。実家などの旧居が他県にあるなど、ある程度距離がある場合は住民票の住所変更手続きをおすすめします。

まとめ

ここでは、引越し時に住民票や運転免許証など、住所変更をしないと過料を科される、書類が届かないなどの問題が発生する可能性があることを紹介しました。引越しに伴いさまざまな書類の住所変更が必要ですが、やるべきことをリストアップし、まとめてできる手続きは一度に済ませるなどして、効率良く手続きをしましょう。