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手続き書類

転居ではさまざまな手続きが必要になりますが、手順を決めて一つずつ行えばいつかは終えられます。では、どんな手順で行えば滞りなくすべてを終えられるでしょうか。今回は転居にまつわる手続きの全体の流れと必要な手続きについて、手順に沿って解説します。

転居にまつわる手続きリストを作った方が良い理由

転居は必要な手続きが多い

転居に伴い住所が変わると、電気・ガス・水道などのライフラインや行政関係の住所変更手続きを行わなければなりません。そのほかにも、携帯電話やインターネット、銀行口座、クレジットカードなどさまざまな手続きが発生します。これらの手続きは引越しの準備と同時に進めなければならないため、手続きの漏れが発生するリスクも高いでしょう。そのため、確実に手続きを完了するためには手続きリストを作成するのがおすすめです。

手続き漏れによる影響が大きい

住所変更が必要な書類やサービスは生活を送るうえで欠かせないものが多く、手続き漏れによって日常生活に大きな影響を与えてしまいます。例えば、住民票であれば新住所で行政サービスを受けられない、国民健康保険証であれば納付書が届かず滞納してしまう、などの不都合が生じる恐れがあります。郵便局に転送届を提出すれば郵便物を転送してもらえますが、印鑑登録証や個人番号通知カードなどといった特に重要な書類の場合は差出人から「転送不要」と指示されていることがあります。転送不要の郵便物は転送できず受け取れないため、手続きリストを使ってできるだけ早く書類やサービスの住所変更手続きを済ませてしまいましょう。

完了した手続きがわかりやすい

転居時の手続きは、転居前に行うものと転居後に行うものがあります。申請期限が規定されていて、超過した場合に罰金を科されるものも少なくありません。効率的に手続きを終えないと申請期限に間に合わない場合があるため、まとめて済ませられるものはまとめて手続きをする、インターネット上で手続きできるものは積極的に活用する、などを検討すると良いでしょう。リストにまとめておけば、完了した手続きをすぐに確認できるため効率的です。

転居が決まったらすぐに行う手続き

賃貸物件、駐車場の解約手続き(退去予告)

転居先と転居日が確定したら、現在住んでいる物件を管理している不動産会社または大家さんに退去する旨を伝えましょう。駐車場を契約しているのであれば、その解約手続きも必要です。退去予告の時期は物件によって異なるため、賃貸契約書などで確認しておきましょう。不動産会社や大家さんに連絡する際は、退去する旨と合わせて、退去日や立会日も伝えましょう。連絡後に手元に届く退去届に必要事項を記入して返送すれば手続きは完了です。

引越しの見積もりと契約

荷物の量や世帯人数などに応じて適切な引越し方法を選びましょう。引越し業者を利用するのが一般的な方法ですが、荷物が少ない場合はレンタカーを借りて友人に手伝ってもらうという手もあります。引越し業者を利用する場合、単身であれば単身向けのリーズナブルなプラン、小さいお子さんがいるファミリー世帯であれば梱包までサービスに含まれているプランを提供している業者を選ぶのもおすすめです。

手順としては、引越し業者に見積もりを依頼し、料金やサービス内容に納得できたら契約を結びます。なお、荷物の量などの確認のために、インターネットや電話でのやりとりの後に実際に物件に担当者が来訪することが多いです。

転校・転園手続き

義務教育中のお子さんがいる家庭で、転居により転校が必要な場合は転校手続きが必要です。公立の小・中学校の場合は、在学中の学校で退学の手続きをしてから転入学に必要な「在学証明書」や「教科用図書給与証明書」を受け取ります。これらの証書を持参して転居先の役所で転入手続きをして「転入学通知書」を受け取り、転校先の学校に提出しましょう。市区町村内の転居による転校の場合も同様の手続きが必要です。

保育園に通っているお子さんがいる場合は、転居元の市区町村役場または現在通っている保育園に「退園届」を提出し、転居先の市区町村で入園の申請をします。住民票の異動(移動)前であれば、転居元の市区町村役場で転居先の保育園の入園申請手続きをしてくれる場合があるため問い合わせておくと良いでしょう。また、事前に申込み先の市区町村の入園申請締切日と必要書類を確認しておきましょう。

転居の1ヶ月前までに行う手続き

インターネットの引越し手続き

現在利用しているインターネットを転居先でも利用する場合、回線業者やプロバイダへの手続きが必要です。まずは回線業者に転居する旨と、転居先の住所や集合住宅か戸建住宅かなどを伝え、転居元の最終利用日と転居先の開通工事日を取り決めます。回線業者への手続きが済み次第、プロバイダにも連絡しましょう。住所によっては対応エリア外の場合もあるため、利用できるか否かの確認と手続きが必要になるからです。また、転居先では固定回線でなくWi-Fiルーターを利用したいという場合も、転居先が対応エリアかどうかを確認する必要があります。インターネットの転居手続きは場合によっては開通工事に時間がかかるため、転居の1ヶ月前には手続きを済ませておきましょう。

粗大ごみの処分手続き

新居に必要ない家具があれば粗大ごみとして処分しましょう。粗大ごみは自治体により回収できる大きさや材質などが定められており、基本的に有料かつ事前申込制となっています。申し込みは電話やインターネットが一般的ですが、なかにはLINEやチャットで申し込める市区町村もあるようです。引越しシーズンや年末は申し込みが多く引越し当日までに処分できない可能性もあるため、なるべく早めに申し込んでおきましょう。

火災保険の住所変更手続き

火災保険は任意の保険ですが、多くの物件で賃貸契約の条件になっており、またそうでなくても安心して居住するためにも加入しておくと良いでしょう。

火災保険は住居形態によって手続きが異なります。例えば、賃貸住宅から賃貸住宅への転居の場合、現在契約中の火災保険を住所変更するだけでそのまま継続可能です。住所変更の際に保険料が再計算され、差額の支払いまたは返金の手続きが発生します。ただし、物件によっては管理会社の指定する火災保険に新たに加入しなければならないこともあるため注意しましょう。そのような場合は転居元の火災保険の解約手続きをしなければなりません。とはいえ、保険期間が残っていればその分を返金してもらえます。

一方、賃貸住宅から持ち家へ転居する場合は、賃貸で契約していた火災保険を継続することはできません。一度解約の手続きをしてから、持ち家用に新たに火災保険に加入します。同様に、持ち家から賃貸住宅へ転居する場合も、継続して火災保険に加入するためには新たに転居先の賃貸住宅の火災保険に加入しなければなりません。なお、持ち家から持ち家へ転居する場合は、転居元の住宅を手放せば現在の火災保険を住所変更するのみで継続可能です。この場合も保険料は転居先住宅の条件で再計算され、差額の支払いまたは返金が発生します。転居元の住宅を保有したまま転居する場合は旧居の火災保険を契約したまま新居の火災保険の加入が必要です。

転居の2週間前~1週間前までに行う手続き

役所や役場で行う手続き

転居手続きのなかでも役所・役場で行う手続きは特に重要です。行政サービスを継続して利用するためにも漏れがないように手続きを完了させましょう。

  • 転出届の提出
    転出届は現在住んでいる市区町村から別の市区町村に転居する場合に提出します。転出届を提出して「転出証明書」を受け取り、転居先で転入届を提出することで住民票の手続きが完了します。提出期限は転居日の前後14日以内です。手続きには、本人確認書類や印鑑、国民健康保険被保険者証(加入者のみ)などが必要となります。なお、同じ市区町村内で転居する場合は、転居後に「転居届」を提出します。
  • 国民健康保険の資格喪失手続き
    国民健康保険に加入している方は、資格喪失手続きと保険証の返却が必要です。期限は転居から14日以内ですが、返却する保険証と印鑑が必要になるため、転出届と同日に手続きすると良いでしょう。手続きの際は保険証や印鑑、本人確認書類を持参しましょう。
  • 印鑑登録の廃止
    印鑑登録とは、自治体に自分の印鑑を登録することでその印鑑が本人のものであると証明できる制度です。登録した印鑑は「実印」として重要な契約などで使用します。市区町村外に転居する場合は登録を廃止する手続きが必要です。手続きの際は、本人確認書類や登録している印鑑、印鑑登録証(カード)を持参します。期限は特に定められていませんが、転出届の手続きと同日に行うと良いでしょう。
  • 児童手当の住所変更
    児童手当を受給していて、現在と異なる市区町村に引っ越す場合は手続きが必要です。具体的には、転居元で「児童手当受給事由消滅届」を、転居先で「児童手当認定請求書」を提出します。手続きに必要な書類は自治体によって異なるため、事前に問い合わせましょう。また、手続きは転居から15日以内に行わなければなりません。「児童手当受給事由消滅届」の提出が遅れて過払いが生じた場合は返還請求されるため、注意が必要です。

一方、同じ市区町村内で引っ越す場合は上記のような特別な手続きをする必要はありません。簡単な住所変更届を提出するか、市区町村によっては転居届を提出すると役所側で手続きをしてくれます。

ライフラインに関する手続き

電気やガス、水道などの手続きに加えて、郵便局や携帯電話など通信関係の住所変更も転居の     1週間前には済ませておきましょう。電気は契約している電力会社、水道は地域を管轄している水道局に連絡し、退去日を伝えます。また、転居先で利用する電力会社の契約と、管轄の水道局に連絡をして使用開始日を伝えるのも忘れてはなりません。いずれも、電話やインターネットで手続き可能です。ガスは、契約しているガス会社に使用停止と退去日の連絡をします。転居先でガスを使う際は、開栓に立ち会う必要があるため日程調整が必要です。転居先で利用するガス会社に電話やインターネットで連絡し、開栓手続きを申し込みましょう。

郵便物は郵便局に「転送届」を提出すると、1年間新住所に郵便物を転送してくれます。提出から転送開始まで数日かかる場合があるため、早めに手続きしましょう。郵便局にある用紙に記入して窓口に提出するか、ポスト投函やインターネットでも手続き可能です。携帯電話についても電話会社からの重要な郵便物が届かない場合があるため、必ず住所変更を行いましょう。こちらも手続きはインターネットから行えます。

転居の当日に必要な手続き

退去立ち会い

賃貸住宅から退去する場合、荷物を運び出した後に管理会社の担当者と一緒に部屋の状況を確認します。傷や汚れなどが入居前からあったものか、入居後につけてしまったものかを伝え、確認できたら鍵を返却して書面にサインをしましょう。なお、書面は形式的な確認ではなく内容をしっかり確認してからサインすることが重要です。後日、立ち会いの結果に基づいて敷金の精算が行われます。

電気・水道の使用開始

新居に着いたら、電気はブレーカーを上げ、水道は蛇口をひねって水が出るかを確認します。水が出ない場合は元栓が開いているか確認し、どうしても水が出ない場合は水道局に問い合わせましょう。

ガスの開栓の立会い

ガス会社の担当者が来て開栓しガス器具の点検を行います。開栓時は立ち会いが必要となるため、日程調整をしておきましょう。

転居の翌日以降に行う手続き

忘れてはいけない転居届・転入届

転居したらすぐに旧住所の市区町村で転出届を提出し、受け取った「転出証明書」と「転入届」を新居のある自治体に提出します。同じ市区町村内での転居の場合は「転居届」を提出しましょう。転居先の住民票はそのほかの手続きで新住所の証明のために必要となります。手続き期限は転居から14日以内なので早めに手続きをしましょう。

役所や役場で行う住所変更手続き

国民健康保険は市区町村内での転居の場合、住所変更のみ必要です。そのほか、加入している方は国民年金の住所変更、印鑑登録をする方は登録の申請、お子さんの転校・転園などの手続きをします。また、犬と一緒に転居した場合は登録事項変更の手続きが必要です。

警察署・陸運局などで行う手続き

自動車やバイク(126cc以上)を所有している場合は、警察署や運輸支局(陸運局)での手続きが必要です。運転免許証の住所変更は新住所を管轄する警察署か運転免許センターで行います。また、車検証の住所変更の手続きの際に車庫証明が必要となるため、車検証の前に手続きをしておきましょう。車庫証明は自動車の保管場所を変更してから15日以内に手続きしないと罰則があるため注意が必要です。

そのほかの手続き

公共機関への申請や変更手続き以外にも、銀行口座やクレジットカード、個人で契約している保険など、利用している各種サービスへの手続きが必要です。近年はインターネット上で手続きできるサービスも多くあるため、上手に活用しましょう。

まとめ

ここまで転居をするにあたって必要な手続きを解説しました。膨大な作業が必要だと感じるかもしれませんが、手続きリストを作成して効率的に終わらせていけば無理なことではありません。新しい生活を滞りなく快適に始めるためにも、漏れのないように一つずつ早めに済ませましょう。