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転入届

引っ越すときには住民票の異動(移動)が必要です。手続きの際に「転入届」と「転居届」を使う場合があり、引っ越す場所によってどちらを使用するか決められています。この記事では、転入届の概要や手続き方法、そして転入届以外に引越しで必要となる手続きについて解説します。

転入届とは

引越しにより異なる市区町村に住民票を移すためには、役所に「転入届」を提出する必要があります。転入届を出さない限り原則として新住所に住んでいるとは認められず、手続きをせずにいると罰則を科されます(住民基本台帳法第53条)。そのため、なるべく引越しと同時に役所に行って手続きを行いましょう。なお、旧住所と新住所が同じ市区町村内で変わらない場合は、転入届でなく「転居届」を提出するため、間違えないように注意が必要です。

住民票を移す際に使用する

転入届は引越しに伴い住民票を移す際に必要な書類です。新住所の役所に転入届を提出することで住民票の異動(移動)が行われ、自分の戸籍が新住所に正式に移ります。

転入届の手続きを進める際は、転出届が必要です。引越しの際にまず旧住所の役所で転出届を提出し、代わりに受け取る書類によって、新住所の役所で転入届の手続きを踏むことができるようになります。

なお、前述のとおり引越しの際に住民票を移さないでいると5万円以下の科料を科される場合があるため、住民票の異動(移動)手続きは必ず忘れずに行いましょう。ただし、場合によっては住民票を移さなくても良いこともあります。例えば、短期間の滞在や別の場所に生活拠点があるような場合には、住民票を移す必要がありません。一人暮らしをして遠方の学校に通っている学生も、住民票を移さなくても基本的に罰則は科されません。

転居届とは異なる

転入届と似た書類に「転居届」があります。どちらも引っ越した際に新住所の役所に提出するものですが、両者は引越し前後の住所の違いによって区別されます。旧住所と異なる市区町村に引っ越した場合に使用するのが「転入届」です。一方、旧住所と同じ市区町村内で引っ越した場合は転居届を使用します。なお、転入届に対する転出届のような書類は転居届には存在しません。引越しの際には新居に移動した後で直接役所に行き、役所内で転居届を提出するだけで手続きが終わります。転入届より簡単な手続きで済みますが、本人確認書類や印鑑は必ず持参しましょう。

転入届にまつわる手続きの流れ

住民票を異動(移動)させるためには新住所の役所に行って転入届の提出手続きをしますが、そのためには、まず旧住所の役所で転出届を提出する必要があります。新旧住所それぞれの役所で必要な手続きを把握しておくと、忙しい引越し前後でもスムーズに手続きを進められるでしょう。また、どうしても役所に行く余裕がない場合には別の手続き方法も用意されています。

旧住所で転出届を提出

新住所の役所で転入届を提出するために、まずは旧住所の役所に行って転出届を提出しなければなりません。本人確認書類や印鑑を用意して旧住所の役所に行き、役所内で転出届に必要事項を記入して提出します。本人ではなく代理人が手続きすることも可能ですが、その場合は委任状も追加で準備しましょう。

手続きを済ませると「転出証明書」という書類が渡されます。これは、新居に移動した後に役所で転入届を提出する際に求められるものです。必ず引越し後まで大事に保管しておきましょう。

なお、基本的には役所に直接行って手続きをしますが、郵送での手続きが可能な自治体もあります。マイナンバーカードや住民基本台帳カードがあると郵送だけで手続きを終えられることもあるため、事前に役所のホームページや窓口などで確認しましょう。

新住所で転入届を提出

引越し後は新住所の役所に行き、転入届の提出によって住民票異動(移動)を済ませます。本人確認書類と印鑑を持って新住所の役所に行き、転入届に各種必要事項を記入しましょう。その後、転出届の提出時に受け取った転出証明書を転入届と一緒に提出すれば手続き完了です。転出届と同様に、委任状を用意すれば代理人が手続きすることもできます。

転入届の提出期限は引越しから14日以内と定められています。引越し後は何かと忙しくなりがちですが、できるだけ早めに転入届の提出を行いましょう。

忙しく手続きができない場合

引越しの前後は慌ただしく、役所に行く余裕がない場合もあるでしょう。何らかの理由で役所に行けない場合には、代理人や郵送手続きを活用できます。

代理人は住民票の異動(移動)のために、引っ越す本人に代わって各種手続きを実施できます。代理人による手続きでは、引越し者自身が作成した委任状と代理人の本人確認書類、代理人の印鑑などを役所に持っていく必要があります。

転出届に関しては郵送での手続きが可能な自治体もあります。旧住所の役所のホームページなどから必要書類を入手・記入して、本人確認書類のコピーと一緒に役所宛に郵送しましょう。また、マイナンバーカードや住民基本台帳カードを持っていれば、国が定める「転入届の特例」制度を利用できます。この制度を活用すれば、転出証明書を受け取りに行く必要がなくなり、新居に引っ越してから役所に転入届を直接提出できます。

転入届以外の引越しにおける主な手続き

引越しの際には住民票の異動(移動)以外にもさまざまな手続きが必要です。特に新居ですぐに利用するライフラインや、変更を怠ると罰則・失効の恐れがある免許証やマイナンバーカードなどは必ず手続きしておきましょう。また、旧居宛の郵便物を新居に転送してもらうために、転送サービスも申請しておくと便利です。

ライフラインの移転

引越しの際には、電気・水道・ガスのようなライフラインを新居でも利用できるように契約しておく必要があります。手順としては、まず引越しまでに各ライフラインを管理する会社・事業者に連絡して、旧居での利用を停止します。その後、引越ししてから新居で使えるように、改めて利用の契約を結びます。

  • 電気
    電気の場合、電力会社に連絡して停止・開始の依頼をします。停止の手続きではお客様番号を手元に控えておくとスムーズです。新居では最初ブレーカーが切られているため、まずブレーカーを入れてから利用開始しましょう。
  • 水道
    水道の場合の連絡先は水道局です。基本的な流れは電気の手続きと変わりません。
  • ガス
    ガスの場合はガス会社に連絡しますが、電気・水道と異なり開栓時に立ち会いが必要です。停止時も、物件によっては立ち会いの必要があります。立ち会いにはある程度時間がかかることもあるため、ガスの手続きは早めに進めて予定に入れておくと安心でしょう。

免許証の住所変更

車やバイクなどの運転免許証も住所変更が必要です。具体的な期日は定められていませんが、住所変更をせずにいると2万円以下の罰金、または科料を科される場合があります(道路交通法第121条第一項第9号)。また、免許証の期限が迫っても更新の連絡書類が届かないため、気付かないうちに免許証が失効してしまう可能性もあります。

免許証の住所変更手続きは、新住所を管轄している警察署や運転免許試験場で行います。窓口で「運転免許証記載事項変更届」に必要事項を記入して提出しましょう。その他、免許証や印鑑、新住所を確認できるものが必要です。新住所の確認はマイナンバーを記載していない住民票や保険証、新住所宛に届いた消印付きの郵便物などで行えます。また、県によっては申請用の写真が求められることもあります。

年金・保険の住所変更

場合によっては、年金事務所や保険会社に登録している住所の変更も必要です。特に保険会社に関しては多くの場合住所変更を求めています。

保険の住所変更手続きはインターネットや電話、窓口などで行います。具体的な手順は会社ごとに異なるため、自分が契約している保険会社での手続き方法を調べておきましょう。

一方、年金に関しては基礎年金番号とマイナンバーが結びついていれば住所変更手続きは必要ありません。結びついていない場合は住所変更の手続きが必要です。国民年金第1号被保険者は市区町村の役所に変更届を提出して、第3号被保険者は配偶者が勤めている事業主に「被保険者住所変更届」を提出します。健康保険や厚生年金保険の加入者は各事業主に連絡する必要があります。

マイナンバーカードの住所変更

マイナンバーカードの住所変更も必要です。新居側の役所で転入届や転居届を提出する際に合わせて手続きを行いましょう。手続きは引っ越す本人、もしくは同一世帯者、委任状を託された代理人のいずれかが行えます。代理人が手続きする場合は、代理人自身の本人確認書類も必要です。マイナンバーカードは転入届を提出してから90日の間住所変更せずにいると失効してしまうので、なるべく早めに手続きを済ませましょう。

なお、マイナンバーカードは申請から交付までの間に引っ越すと申請が無効になります。万が一無効になってしまったら、新住所の役所で改めて交付申請を行いましょう。

転居・転送サービスの申請

引越しからしばらくの間は、旧居宛に郵便物が送られてしまうこともあります。旧居に送られた郵便物を新居で受け取れるように、日本郵便が提供している「転居・転送サービス」を申請しておくと便利です。転居・転送サービスを利用すると、届け出た日から1年の間に旧居宛で送られた郵便物を新居に転送してくれます。

申請方法はインターネット・郵便局窓口・転居届投函の3種類があります。いずれの方法も何らかの形で本人確認が行われて、インターネットと投函では新居に郵便局員が訪問する形で確認することもあります。

なお、転居・転送サービスは「転送不要」とされている郵便物には適用されません。そのため、簡易書留や金融機関の郵便物などは新居に転送されず差出人に送り返されてしまうため注意が必要です。

まとめ

この記事では、住民票の異動(移動)に必要な転入届や転出届、転居届の解説と、その他に重要な手続きを紹介しました。

転入届は異なる市区町村に引っ越す際に役所で提出するもので、同じ市区町村内での引越しに使用する転居届とは異なるものです。転入届を提出するためには、まず旧住所の役所で転出届を提出して書類を受け取る必要があります。本人が直接役所に行く以外にも手続きの方法はあるため、必要に応じて代理人や郵送を利用しましょう。

引越しでは住民票の異動(移動)以外にも必要な手続きが複数あり、いずれもなるべく早く済ませておくと思わぬ不便を避けることができます。早くから引越し後の予定を立てておき、効率良く手続きを進められるようにしましょう。