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住民異動届

引越しをする際には役場で多くの手続きが必要になります。そのうちの一つが住民票の異動(移動)です。手続きの方法は引越しをする場所によって異なるため、具体的な手順がよくわからず悩むことも珍しいことではありません。この記事では、住民票を異動(移動)させる方法と注意すべきポイントについて詳しく解説します。

引っ越す前に必要な役場での手続き

住民票とは

住民票は、市区町村などの各自治体が管轄内に住む住民について把握するための基本となる書類です。市民の氏名・住所・本籍・生年月日の証明になるだけでなく国民健康保険などにも深く関わる重要な書類で、住所が変わった際に住民票を移すことは法律で定められています。もしも住民票を移さないままでいると、重要な書類が新住所に届かないなどといったさまざまなデメリットが発生し、場合によっては過料を支払うケースもあるので注意が必要です。

住民票異動(移動)手続きの種類

住民票を異動(移動)させるためには、まず引越し前に役所で手続きを行います。手続きの内容には大きく分けて2つのパターンがあり、同じ市区町村内で引っ越す場合の「転居届」と、違う市区町村へ引っ越す場合の「転出届」があります。

なお、手続きの際には、第三者による虚偽の届出を防ぐために窓口で本人確認を行います。免許証など本人確認ができる書類を忘れずに持参してください。

同じ市区町村内で引っ越すとき(転居届)

現住所と同じ市区町村の中で引越しをする場合には、「転居届」の手続きが必要です。転居届の手続きは、お住まいの市区町村の役所(役場)の戸籍課・市民課などで受け付けており、主に以下が必要になります。

  • 印鑑
  • 本人確認ができる書類(健康保険証や運転免許証、パスポートなど顔写真付きの身分証明書)
  • 国民健康保険証(国民健康保険加入者がいるとき)
  • マイナンバーカードまたは住民基本台帳カード(交付されている人のみ)
  • 年金手帳又は年金証書(関係のある人のみ)
  • 介護保険被保険者証(65歳以上の人のみ)
  • 後期高齢者医療被保険者証(後期高齢者医療保険加入者がいるとき)
  • 乳児医療証(交付されている人のみ)

上記を持参したうえで、役所に設置されている「住民異動届」の「転居届」の欄にチェックを入れ、必要事項を記入して提出します。以上で、同じ市区町村内で引越しをする際の住民票の異動(移動)は完了です。

なお、届け出の際には以下の項目を尋ねられる場合があるので答えられるようにしておきましょう。

  • 転居日
  • 転居前の住所
  • 転居前の世帯主
  • 転居後の住所
  • 転居後の世帯主

また、各種手当や医療費の助成などを受ける方は他の課での手続きが必要になる場合があるので、時間に余裕を持って行くと良いでしょう。

違う市区町村へ引っ越すとき(転出届)

現在お住まいの市区町村とは異なる市区町村へ引っ越す場合には、「転出届」の手続きが必要です。転居届と同じく、転出届もお住まいの市区町村の役所(役場)の戸籍課・市民課などで受け付けています。手続きに必要な主なものは以下のとおりです。

  • 印鑑
  • 本人確認ができる書類(健康保険証や運転免許証、パスポート等)
  • マイナンバーカードまたは住民基本台帳カード(交付されている人のみ)
  • 国民健康保険証(国民健康保険加入者がいるとき)
  • 年金手帳又は年金証書(関係のある人のみ)
  • 介護保険被保険者証(65歳以上の人のみ)
  • 後期高齢者医療被保険者証(後期高齢者医療保険加入者がいるとき)
  • 乳児医療証(交付されている人のみ)

上記を持参し、役所に設置されている「住民異動届」の用紙に必要事項を記入して提出します。「住民異動届」が受理されると「転出証明書」が発行されます。これで「転出届」の手続きは完了です。手続きの際には以下の項目を尋ねられる場合があるので、答えられるようにしておきましょう。

  • 転居日または転居予定日
  • 転居後の住所
  • 転居後の世帯主

引越し元での「転出届」の手続きが完了したら、続いて引越し先で「転入届」の手続きをする必要があります。転入手続きの際に「転出証明書」を引越し先の役所・役場へ提出する必要があるので、誤って紛失しないようきちんと保管しておきましょう。また、転出届は郵送でも手続きが可能です。

引越し先の役場での手続き(転入届)

現住所とは違う市区町村へ引っ越す場合は、引越し先の市区町村の役所(役場)で「転入届」の手続きを行います。手続きに必要なものは以下のとおりです。

  • 引越し元の市区町村で発行された転出証明書
  • 印鑑
  • 本人確認ができる書類(健康保険証や運転免許証、パスポート等)
  • 国民健康保険証(国民健康保険加入者がいるとき)
  • マイナンバーカード又は住民基本台帳カード(交付されている人のみ)
  • 年金手帳又は年金証書(関係のある人のみ)
  • 介護保険被保険者証(65歳以上の人のみ)
  • 後期高齢者医療被保険者証(後期高齢者医療保険加入者がいるとき)
  • 乳児医療証(交付されている人のみ)
  • 在留カード又は特別永住者証明書(外国人住民の方)

届け出の際には以下の項目を尋ねられる場合があります。

  • 転居日
  • 転居後の住所
  • 転居後の世帯主
  • 国民健康保険や国民年金の加入の有無

また、各種手当で他の課での手続きが必要な場合もあるので、時間に余裕を持って足を運ぶと良いでしょう。

なお、「転入届」は引越し元での「転出届」が完了してからでないと手続きを行えません。これは住所が二重になってしまうことを防ぐためです。違う市区町村へ引っ越す場合は、引越し元での「転出届」と引越し先での「転入届」のどちらも忘れないよう注意してください。

住民票の異動(移動)をする際に注意すべきこと

住民票の異動(移動)は、引越しの際に必ず行わなくてはなりません。住民基本台帳法では、以下のタイミングで役所へ提出することが義務付けられています。

  • 転出届…引越しの前後14日以内
  • 転居届…引越し後14日以内
  • 転入届…引越し後14日以内

住民票は氏名・住所・生年月日などの個人情報が記録され、国民健康保険・児童手当・国民年金といった行政サービスを受ける際の重要な書類です。手続きを怠ってしまうと、「重要な書類が新住所に届かず行政サービスを受けられない」、「確定申告ができない」、「免許更新を新住所の管轄でできず旧住所の管轄まで出向かなければいけない」などといったデメリットが発生し、場合によっては5万円以下の過料が科されることもあります。ただし、万が一期限を過ぎてしまっても、実際には各自治体の裁量により過料を免れるケースもあります。詳しくは各自治体にお問い合わせください。

また、引越し後は何かと忙しく、平日に役所まで出向くことが困難な場合も多いでしょう。そんなときは、土日でも届けを受け付けている役所もありますので、事前にホームページなどで確認しておくと良いでしょう。

市区町村役場に直接出向くのが難しい場合

では、平日は忙しく、お住まいの市区町村役場が土日受付をしていない場合はどうしたら良いのでしょうか?住民票の異動(移動)は、郵送や電子申請、代理人を介して手続きをするなど、本人が窓口へ直接出向かなくてもできる手続き方法があります。

転出届を郵送で提出

転出届は郵送でも手続きが可能です。郵送の場合は、まず引越し元住所の市区町村役場のホームページにて転出届をダウンロードします。そのうえで以下を同封して、引越し元住所の市区町村役場の指定の課へ郵送します。

  • 必要事項を記入した転出届
  • 請求者の本人確認書類(マイナンバーカード、住民基本台帳カード、運転免許証等)のコピー
  • 送付先の住所・郵便番号・氏名を明記し切手を貼った返信用封筒

なお、パスポートは住所の記載がないので本人確認書類として認められません。

転居・転出・転入届の手続きを代理人に依頼

住民票の異動(移動)は基本的に本人が行う手続きですが、本人が役所へ出向くことが難しい場合は代理人が窓口へ行き転居・転出・転入届を提出することも可能です。代理人が手続きをする場合は、原則として「委任状」が必要になります。委任状は役所のホームページにて雛形をダウンロード・印刷するか、記載例を参照のうえ、請求者の署名押印して作成します。ただし、委任状は省略できるケースもあります。詳しくは各市町村役場までお問い合わせください。

住基カード・マイナンバーカードを使った手続き(特例転出)

これまでご紹介したとおり、通常の場合、他の市区町村へ引っ越すときにはまず現住所の市区町村役場で転出届を提出し、新住所の市区町村役場へ転入届を提出するため、合計2回役所へ足を運ぶ必要があります。しかし、マイナンバーカードまたは住民基本台帳カード(住基カード)の交付を受けた方は、電子申請や郵送で転出届を提出でき、役所へ足を運ぶ回数が1回で済むようになりました。これらの方法は、マイナンバーカードまたは住基カードの交付を受けた本人や、一緒に引っ越す同一世帯のなかにカードの交付を受けた方がいる場合のみ手続きが可能です。

電子申請の場合は、電子証明書を格納したマイナンバーカードが必要になります。通常の手続きで発行される転出証明書は発行されません。そのため、引越し元の市区町村役場での転出処理が完了してから、引越し先の市区町村役場にマイナンバーカードを持参して暗証番号を入力することで、転入手続きが可能になります。

まとめ

荷物の梱包や挨拶回り、各種手続きなどでなにかと忙しくなるのが引越しです。そのなかでも住民票の異動(移動)は、役所に出向く必要があったり、法律により期限も決められていたりするので、苦手意識をお持ちの方も多いと思います。しかし、今回ご紹介したポイントを押さえれば、意外と簡単に済むことがおわかりいただけたのではないでしょうか。ぜひマイナンバーカードや電子申請なども上手に利用して、スムーズに手続きを行ってください。