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費用に悩む女性

引越しが初めての方は、引越しにどのような費用が発生するのかいまいちイメージが湧かないかもしれません。家賃や引越しの運搬費用、生活家具や家電の購入費用などはすぐに思い浮かぶかもしれませんが、実は一人暮らしの引越しにはさらに多くの出費が発生します。そこでこの記事では、特に引越しに慣れていない方に向けて、一人暮らしを始める際に必要な費用を網羅的に解説します。本記事を読み進めれば、出費に対する漠然とした不安を解消させることができるでしょう。

一人暮らしの引越し費用 ①物件

物件に関わる費用として、「当月の家賃だけ支払えば良いのでは?」と考える方も少なからずいるでしょう。しかし、家賃の支払いはほんの一部です。物件に関する費用は、家賃以外にも敷金や礼金など5項目以上あります。ここでは、各項目の必要性やおおよその額などを解説します。

敷金

賃貸物件を契約するときには、多くの場合敷金を支払います。敷金は貸主に預ける保証金のようなものです。一般的に、敷金は家賃の1~2ヶ月分に相当します。

敷金の使用目的は二つあります。一つめの目的は、借主が家賃を滞納したときに貸主の意向によって敷金から滞納分の家賃を回収するためです。ただしこれは貸主が敷金から回収することを認めている場合に限られます。事前に認めていない場合は、敷金から家賃を回収するよう、借主が貸主に求めることはできません。二つめの目的は、借主が退去するときに部屋の修繕にあてるためです。退去時の部屋が借主の不注意などにより汚れていた場合、敷金を使ってハウスクリーニングなどを行います。部屋が著しく汚れているなどして修繕費用が支払い済みの敷金を上回る場合は、追加料金を支払わなければなりません。なお、修繕が不要な場合は支払った敷金が退去時に返金されます。

礼金

礼金は部屋を貸してくれた貸主への謝礼金です。お礼という名目ではあるものの、部屋を借りるときに支払います。一般的に、礼金は家賃の1ヶ月分に相当します。礼金は敷金とは異なり返金はされません。

仲介手数料

仲介手数料は、貸主と借主を仲介する不動産会社に支払う手数料です。仲介手数料の上限は家賃の1ヶ月分以内とされており、不動産会社が上限を超える仲介手数料を受け取ることは法令違反にあたります。

仲介手数料の内訳には、広告費用や入居希望者の案内にかかる費用などが含まれています。そのため、当然ながら仲介手数料以外に広告費用や案内費用として追加手数料を支払う必要はありません。

前家賃と日割り家賃

入居時に支払う家賃は、日割り家賃と前家賃を合わせた料金です。当月分を日割りで計算した家賃を「日割り家賃」、前払いする翌月分の家賃を「前家賃」と呼びます。例えば家賃60,000円の部屋に4月20日から入居する場合、4月分の日割り家賃として約20,000円、前家賃として60,000円、合わせて80,000円を入居時に支払わなければなりません。

その他の費用

物件を借りる時に支払う費用は、敷金や礼金、仲介手数料、日割り家賃、前家賃だけではありません。その他にも、管理費、共益費、賃貸保証料、鍵交換費用、火災保険料、消毒料といった費用を支払います。ここでは、各費用について簡単に説明します。

管理費

管理費とは、賃貸物件が入っているマンションやビルを維持するための費用です。管理費は家賃とは別に支払います。

共益費

共益費は、物件にある共有部分を使用するための費用です。共有部分の一例として、廊下やエレベーターなどが挙げられます。なお、共有部分があるにもかかわらず共益費が発生していない物件であっても、費用が家賃に含まれている場合もあります。

賃貸保証料

賃貸保証料は、連帯保証人を立てられない場合に家賃保証会社の保証を利用する際に支払う費用です。基本的に、賃貸物件を借りるときには連帯保証人を立てなければなりません。連帯保証人は、借主が万が一家賃を支払えなくなった場合に代わりに家賃を払う義務を負います。諸事情により親族などに連帯保証人を頼めない場合は、家賃保証会社を利用することで賃貸物件を借りることができます。

鍵交換費用

鍵交換費用は、物件を借りる際に鍵を交換するための費用です。鍵の交換は必須ではありませんが、防犯対策として鍵を交換することをおすすめします。もともと住んでいた住人が合鍵を持っていたり、その方が他の人に合鍵を渡していたりしたとしても、防犯上のリスクを負わずにすみます。

火災保険料

賃貸物件を借りる際は、多くの場合、火災保険に加入します。火災保険に加入するかどうかは任意ですが、賃貸借契約の条件として火災保険への加入が必要な物件は多く存在し、保険には当然加入するものとして手続きを進める不動産業者も少なくないのが実情です。そのため、賃貸物件の利用時には火災保険料の支払いが必要だと認識しておくと安心でしょう。なお、火災保険料は契約時だけでなく、毎年、あるいは契約更新時に支払いが発生します。

消毒料

消毒料は入居前に部屋の消毒をするときに発生する費用です。消毒をするかしないかは任意とする場合もあるようなので、不要な場合は貸主に相談してみましょう。

物件にかかる費用の相場

物件に関わる費用は、支払いが必須の費用もあれば任意の費用もあります。トータルでいくら支払う必要があるのかは人によって異なりますが、相場は知っておいたほうが良いでしょう。物件にかかる費用の相場は家賃5~6ヶ月分ほどです。例えば、家賃60,000円の部屋を借りる場合、初期費用が300,000~360,000円ほど必要だということになります。これまで想定していた費用をはるかに越えると驚いた方もいるかもしれません。しかし当然ながら、例えば家賃40,000円ほどの格安物件を探せば初期費用をぐんとおさえることができます。そのため、引越しを決める際は、引越し時に支払える額と継続的に支払える額、双方の面から検討する必要があります。

一人暮らしの引越し費用 ②引越し業者

初めて引越しするという方は、引越し業者に荷物の運搬を依頼するときの費用も気になるでしょう。そこでここからは、引越し業者に荷物の運搬を依頼する際にかかる費用について解説します。

基本費用

基本費用は、文字通り引越し作業にかかる基本的な料金です。荷物の量や搬出入にかかる時間、部屋の階数・エレベーターの有無、移動時間、家具の解体・組み立てなどにより変動します。ここでは、基本費用に特に影響しやすい項目について解説します。

荷物の量

当然ですが、荷物量が多ければ料金が高くなります。荷物を運ぶトラックのサイズや台数をベースとして料金が変動するため、例えば単身引越しの範囲内であれば荷物の量による料金の振れ幅はさほど大きくないでしょう。

搬出入にかかる時間

家(部屋)とトラックの往復時間が増えると基本料が高くなります。例えば、家の目の前までトラックを乗り入れることができずに100m先にトラックを停める場合、搬出入の作業時間が増えます。また、部屋の階数やエレベーターの有無も作業時間に影響します。エレベーターのない建物で高い階にある部屋へ搬出入する場合は、昇降の時間を要し、作業時間が増えることで人件費もかさむため基本料が高くなるという仕組みです。

移動時間

同じ100kmの移動であっても、高速を使う場合と一般道を使う場合では所要時間が異なります。基本料に影響するのはあくまでも作業時間なので、移動距離が増えれば移動時間も増えることから比例して料金が高くなります。

その他のオプション

引越しにおいて必須となる作業以外は、有料オプションにて引越し業者に依頼できます。引越し業者が提供するオプションには、例えば以下のようなものがあります。

  • エアコンの取り外し、取り付け
  • 消毒や殺虫
  • ハウスクリーニング
  • 引越し挨拶ギフトの手配
  • ピアノ輸送
  • 車の陸送
  • 引越し保証

引越し費用の相場

引越し費用を決定する要因は運搬する距離によって変わります。引越し基本料金の料金体系は時間制と距離制の2つがあり、運搬距離が100kmを超えると距離制で費用が決められて、運搬距離が長くなるほど料金も増えていきます。一方、運搬距離が100km以内の場合は時間制で費用が決まります。

時間制が適用される100km以内の引越しの場合、引越し費用は作業時間に応じた基本料金とオプションの有無によって決定されますが、その相場は時期や曜日などにより変動します。荷物が少なめのワンルームへの引越しの場合、繁忙期以外では概ね30,000~50,000円程度必要です。繁忙期には1.5~2倍ほどになり、料金はおよそ50,000~70,000円です。多くの場合、土日祝日などにはさらに料金が上乗せされます。

一人暮らしの引越し費用 ③家具その他

初めて一人暮らしをするという方は、多くの場合実家からの引越しです。ベッドなどといった自分専用の家具や家電製品は新居でも使えますが、家族で共有しているものは引越しの際に新たに購入しなければなりません。ここでは、新たな生活をするために必要な家電製品や家具についてご紹介します。

家電製品

一人暮らしを始める際に必要な家電製品は、冷蔵庫や洗濯機、掃除機、炊飯器、電子レンジ、テレビなどが挙げられます。また、新居の設備などに応じて、浄水器や照明器具、エアコン、ガステーブルといった家電製品も必要になるでしょう。これらの家電製品のうち、洗濯機やテレビ、エアコン、シーリングライトなど、慣れない人が取り付けることは難しい製品があります。エアコンやテレビなどの取り付けは、引越し業者によっては有料で行ってくれます。一方で、洗濯機や照明器具などは、無料で取り付けてくれる場合もあるようです。

家具

一人暮らしを始める際に必要な家具は、寝具やカーテン、テーブル、テレビ台、収納ボックスといったところでしょう。このうちベッドのような大型家具は、搬出入の際に解体や組み立てを行わなくてはなりません。当然、解体・組み立てには作業時間が伴うため料金に上乗せされます。

生活必需品

一人暮らしに必要な生活必需品とは、キッチン用品やトイレ用品、掃除・洗濯用品など、日常生活に必要な雑貨です。

キッチン用品の一例としては、鍋やフライパン、包丁、まな板、おたま、食器類、コップ類、調味料などが挙げられます。特に調理に必要なキッチン用品は、早いうちに取り揃えた方が外食の回数が減って節約になるでしょう。

バス・トイレ用品の一例としては、シャンプーやボディーソープ、タオル類、歯磨き粉、歯ブラシ、トイレットペーパーなどが挙げられます。これらは初日から必要になる日用品です。

掃除・洗濯用品の一例として、ハンディーワイパーやゴミ袋、洗剤類、ハンガー、物干し竿などが挙げられます。これらも早い段階で必要になるので、できるだけ早めに購入しておいたほうが良いでしょう。

全体でどれだけ必要か

ここまで、物件に関する費用や引越し業者に支払う費用、新しい家電などを購入する費用など、一人暮らしを始めるには想像以上に出費がかさむことを説明してきました。簡単におさらいしてみると、まず物件契約にかかる費用は家賃5~6ヶ月分ほどです。くわえて、人によって額の変動が大きいのが引越し費用と家財費用の二つになります。引越し費用としてかかる費用は、距離などによりますが、通常期に比較的近距離の引越しをすると概ね30,000円前後が必要です。これを家賃の約0.5ヶ月分とし、さらに家財を揃える費用として家賃の約0~6ヶ月分の費用を見込むとします。これらを踏まえると、一人暮らしを始めるために必要な費用の目安は、家賃の約5.5~12.5ヶ月分という計算です。例えば家賃60,000円の部屋を契約する場合、初期費用は、約330,000~750,000円必要だということになります。

引越し費用の節約テクニック

費用をおさえるために、引越し業者を慎重に選ぶ、荷物を少なくする、安い製品を購入するといった工夫は誰でも思いつくでしょう。ここでは、節約できないと諦めてしまいそうな項目にフォーカスして節約テクニックをご紹介します。ぜひ物件選びから取り入れてみてください。

敷金・礼金がない物件を選ぶ

敷金や礼金を支払う必要のない物件を選ぶことも可能です。まず、礼金は古いしきたりのようなものなので、最近は礼金なしという物件も増えています。また、敷金を支払う必要がない物件もあります。家賃60,000円の部屋を契約する場合、敷金・礼金となり得る約120,000~180,000円が浮くというわけです。ただし、敷金不要の物件を契約する際は、退去時に原状回復が必要となった場合に修繕費用を請求される可能性がある点に注意が必要です。

フリーレントを利用する

フリーレントとは、入居後の一定期間、家賃を無料とする契約形態をとる物件です。フリーレント物件を利用すれば当然ながら初期費用をおえられるでしょう。ただし、管理費や火災保険料などの支払いを必要とするケースもあるため、契約時に確認が必要です。なお、契約期間中に解約すると、違約金やフリーレント中に発生し得る家賃の支払いを求められる可能性があるため注意しましょう。

複数の不動産会社を当たる

場合によっては、複数の不動産会社が同じ物件を紹介していることもあります。基本的に家賃や敷金、礼金などはどの会社でも変わりませんが、サービス内容や仲介手数料に差が出てきます。サービス内容が充実していて仲介手数料が安い不動産会社を選べるよう、手間を惜しまず複数を検討することが肝要です。

自分に合った引越しプランを選ぶ

引越し業者のプランには、単身者向けのプランや大型家具のみ対応するプラン、引越し時間を限定しないフリー便などがあります。荷物の量が少ない場合や午前中の引越しを要さない場合など、ご自身の引越しスタイルに合ったプランを選びましょう。

まとめ

引越し費用は不明瞭な部分も多いものです。各項目の詳細や相場を踏まえて、無理なく支払える引越しプランを立てましょう。今回ご紹介したような節約術を駆使すれば、物件の選択肢も増えるかもしれません。